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混同しやすいがん治療の種類

更新日:2024年5月27日

がん遺伝子治療と分子標的薬治療、がん免疫療法の違い等を診察時にわかりやすくご説明しています。


がん遺伝子治療は、今から少し触れます、オプジーボなどの薬の治療とは違いますし、がん免疫療法とも違います。


そして、がんワクチン療法とも違います。

オプジーボは免疫チェックポイント阻害剤と呼ばれます。何を阻害するのかと言いますと、(ちょっと長くなりますが)T細胞は免疫の監視をしている細胞です。活性化したT細胞の表面にはPD-1という遺伝子が発現しています。がん細胞はこのT細胞のPD-1に自分の表面にあるPD-L1という刺激分子を結合させてしまいます。T細胞のPD-1にがん細胞のPD-L1がくっつくと、がん細胞は自分を攻撃しなようにT細胞にシグナルを送り、T細胞の攻撃を回避します。そのおかげで、がんは増殖できてしまうわけです。この時に両者がくっつく境目のことを免疫チェックポイントと呼んでおり、がんがT細胞にくっつく前にT細胞側のPD-1にくっつけて、がんからのシグナル侵入をブロックする抗体の蓋のことを免疫チェックポイント阻害剤(オプジーボ等)と言っています。そうすることで、T細胞はがんに騙されずに、がんを攻撃できるようなります。ただし、T細胞が正常細胞を攻撃しないためのブレーキも弱めるため、免疫反応が強く表れる場合があります。また、治療効果は著効例は2割という統計があります。副作用の事例説明をしっかり確認し考えていくことが重要です。


分子標的薬の治療とは、がんの増殖、転移等に関わる分子を標的にして、がん細胞の増殖を抑えることと、がんの成長を妨害します。

これにより、原発のがんの抑制のみならず、がん転移も抑えることを目的にしている治療です。


他方、がん遺伝子治療はがん細胞の遺伝子本体にアクセスする仕組みです。他の治療に干渉を与えず行うことができます。また、きわめて副作用が少ないため、体調を見ながら、続けていくことが可能なのです。治療統計からがんのタイプに、より適している遺伝子タンパクを選定して投与していきます。これまでの実績ではその効果に7割前後の統計を見ています。



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